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メモ |
率直なところ、三菱自動車の事故隠しがあって、ゼロ戦の再評価に思いをいたしている。また、同様に戦艦武蔵についても同様で、このよ
うなことに直結する私たちの古い世代は、つくづくと情けないと思っている。 もちろん、このような軍需品は特有の狭い範囲でのみ使用されるのであるから、男女老若、地域国境を超えて販売される民生品とは違っている。「使いやすさ」 「安全性」「購入価格」や「商品利用場面」など懸命に現場とのフィードバックを繰り返す必要もないのだろう。実戦での評価など難しいし、当時の技術水準の 客観的な評価などできっこない。(戦記に「整備が難しい」「補給が難しい」などの記載があったりしても、わからないのだ。プロダクト管理と補給・維持、デ リバリーについては、現在 からでも追いかけられるかもしれない)。しかし、結果としてつながる人命軽視(それは、購入者側の意向にもよっている)が産み出した結果は歴然としてい る。 「企業のために隠す」「国家のために 隠す」といった論理が通用しなくなり、またマーケティング、法務、トップまでがコンプライアンスを前提として仕事を行なうようになると、そのような税金と 談合,天下りの狭い世界も問われてくるのだろう。 さて、名誉毀損と報道、企業の対決については、現在進行形の物語である。 参考になるのは、本書に引用されている寺澤有「メディアアクセスガイド」(現代人文社)巻頭インタビューである。 ー(警察不祥事)報道するかしないかという素材の選別方法は? ひとつはやっぱり,ほかの人がやっていないこと。もっともたいがいやっていないことで、ネタはいつもたくさんあるから、 いちばん頭を使うのは順序です。どういう順序で報道していけば問題が大 きくなるかと。 こちらはひとりしかいないわけですから効率よく考えないと戦争には勝てません、 もうひとついえば,一人の証言だけに頼るのはやはり危ない。いろいろな圧力があって前言をひるがえされたりするのもまずいですから、べつに何人か裏づけを してくれる人を確保するとか、いちばん強力なのは物証です。とくに警察など、証言者がどれだけいようとしらを切りとおすところですから、確実な物証を押さ えて「これが証拠だ」と出せないと。 裁判所での判決も、実はこのような現実の推移の流れに関わっていると思われるし、また、そのバランス上に「名誉毀損提訴」もあったのであろう。 |